本日は用事があり、ドイツの税務署(Finanzamt )へ行って来ました。
実は今回は2回目。
前回は書類不備のため、申請書類を受け付けてもらえなかったのです。
そこで外国語を話すヒントといいますか、大切なことを思いついたので書き残したいと思います。
Contents
お役所ドイツ人でも、外国人への対応は人によってさまざま。
外国人局(Ausländeramt)に比べ、税務署は外国人が訪れる機会は少ない場所です。
ゆえに、役所の人たちも外国人しかもアジア人にはあまり慣れていないご様子。
一回目の時のおじさんは、外国人である私にも、ドイツ語で根気よく何回も説明してくれて、
「次回は書類を揃えてもう一回申請に来てね、ルールだから。」
と、言われて追い返されました。
2回目に私を担当してくれたドイツ人は、中年の女性。
明らかに外国人である私を見て、戸惑いの表情を浮かべました。
私はこういう反応をされることになれていて、
「すみません、私は日本人なのでドイツ語が下手なんですが、出来る限り、ドイツ語で説明させていただきますので。」
と、ドイツ語で前置きをしてから用件を伝えました。
いつもは、こんな感じで言うと、相手も
「あぁ、大丈夫だよ。」
と、少し警戒心を解いてくれるので、こちらも安心してゆっくりと説明できます。
でも、今回担当してくれたドイツ人の女性は、私に一切質問することもなく、ひたすら書類を見るだけ。前回必要だと言われた書類についても要求されませんでした。
未知のものは怖い、知りたくない
1回目に対応してくれたドイツ人のおじさんは、戸惑いながらも私がわかるまで何回も説明してくれました。
ですが、2回目に対応してくれたおばさんは、できるだけ接触を避けたいという気持ちがはっきり見てとれました。
私は聞きたいことなどもあったのですが、
(もう何も言ってくれるな)
と言う雰囲気を察し、ものの1分で税務署を去ることになりました。
決してイヤな感じのおばさんではないんです。でも、
「この外国人に話が通じるのか、そもそもこの子のドイツ語、私わかるのかしら!?」
といったような不安があったのではないかな、と感じました。
自分の知ってる世界から出てきてくれない人とわかり合うのは難しい
自分のわかることだけの世界に住んでる人は、たまにこういう反応をします。
未知のものを知る必要はないし、むしろ知りたくない。だって自分の世界の中だけにいれば、知らなくても生活に支障はありません。
ですが、私たちのように外国に興味があり、英語やドイツ語を勉強しているけど、リスニングやスピーキングが苦手、という人は教科書の勉強の範囲外に問題がある可能性もあります。
つまり、どれだけ完璧な文法で外国語を話したとしても、相手に理解しようという気持ちがなければ伝わらないのではないか 、と思っています。
今回のドイツ人のおばさんを例にとると、私はドイツ語で説明したつもりです。ですが、おばさん的には未知な言語に聞こえてしまった可能性があります。
私のドイツ語があまりにひどかったという可能性もありますが、一番の原因は
相手に聞く気がなかったからだと思っています。
おばさんは、確定申告の書類をみた時点で、私が何を言っても
「はい、確定申告ね!」
と、パタッと耳を閉じてしまった感じでした。提出物さえ揃っていれば、自分の知識と経験だけで処理できるのでしょう。
自分の知らないことでも理解しようと努力する気持ちって大切
残念ながら私たちアジア人が英語やドイツ語を話すとき、独特のなまりがあります。
私もはじめの頃は、自分の発音に自信がなくて、特に同じ日本人の前で話すのが苦手でした。
「あ、なーんだ。そんな発音でも海外で働けるんだ」
とか思われるのが怖かったというのもあります。
ですが、言葉は相手に伝わらないと意味がないと思っています。
アジア人の話す英語やドイツ語が苦手な欧米人って実は結構います。
自分の発音で通じるかなと不安に思うかもしれませんが、相手も同じように不安を抱えていることってあると思うんです。
それは、相手を分かってあげられるかという不安であると言えます。
発音に自信がなくても大丈夫。わかってもらえないかもという不安は相手も同じです。
私は英語もドイツ語も話しますが、お世辞にも発音は上手くないです。
そして聞き取りも苦手で、カンのような経験則も働かない。
ネイティブのアメリカ人やドイツ人が、私の発音が理解できず、ポカーンとされてしまうことも……よくあります。
ですが、毎日同じ人と話してると、その人の話し方のクセもわかってきますし、カンも働くようになってきます。
発音を改善することでもちろん必要です。
私だってきれいな発音で話したいと思ってます。
でも、自分の発音に自信がなくて、相手にわかってもらえるか不安と思っている方がいるようでしたら、あまり心配しなくてもいいと思います。
多分相手も、
「このアジア人の言葉、理解できるか!?」
っと不安に思っていると思いますので(笑)
本日は以上です。
ここまでお読みいただいてありがとうございました。