前回はドイツで失業生活③として、失業保険でもらえる金額や金銭的支援についてご紹介しました。
失業保険で生活費がまかなえれば、ゆったりとドイツ生活を楽しめるぞ~と思っていたのですが、そう甘くはありませんでした。
失業中はドイツ労働局からさまざまなタスクを仰せつかるので、思っていたよりけっこう忙しいドイツでの失業生活。
今回は失業中にやらなければならないことや職業訓練についてご紹介します。
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定期的に求人に応募しなければならない
失業中は定期的に求人に応募しなければなりません。
求人に応募する数はドイツ労働局の人との面談で決まりますが、私の時は毎月5社応募するように言われ、取り決め書のようなものにもサインもしました。
正直なところ、退職したばかりですぐに就職する気はありませんでした。
6年も働いたし、すこし休んでもいいかなぁなどと考えていたのですが、面談の次の日にドイツ労働局から電話があり、求人を紹介されました。
この電話、何回かかかってきて監視されている気がしてストレスでしたが、コロナの問題が大きくなってくるとドイツ労働局のポータル上でおすすめ求人がチェックできるようになり、電話は止みました。
ですが、早く就職しろという圧がすごかったです。
場合によっては、職業訓練校に通わなければならない
就職活動とは別に、必要であれば職業訓練(Weiterbildung)を受けることもできます。
語学学校やパソコン教室の他にもジョブチェンジをしたい人は専門的な講習も受けることができそうなのですが、ここで外国人にはハードルが。
職人や専門職に就きたいと思っても専門的な職業訓練を受ける場合、最低でもB2の資格を取得していなければ受けられないコースが多数あるんです。
ドイツ語に問題がない人であれば、ドイツ人たちと同じくすぐに職業訓練が受けられるのですが、そうでない場合、まずは語学学校に行くことになると思います。
ドイツ語の語学学校に行く場合、その人のレベルに合わせて受講時間数が記載された用紙をドイツ労働局での面談の際に発行してもらえるので、その用紙を持って自分で語学学校に行き申し込みます。
休暇は取れると書いてあるけれども…
ドイツ労働局のサイトには休暇は申請すれば取れると書いてありますが、現実的には難しいのではないかと思います。
わたしは5か月間、月曜日から金曜日まで週5日で語学学校に通っていたのですが、職業訓練の一環なので私的な理由で休むことが許されていません。
わたしの場合、家のことで2回休んだことがあるのですが、後日語学学校で事務の人に注意を受けてしまいました。
ただ、学校に来ていても宿題をしてこない人や途中で帰ってしまう人もいるのに、こういう人はおとがめなしなのでそれもどうなのかと思いましたよ。
でも授業の質はとても高くて、無料で受けれてとてもありがたかったです。
結局まじめにやってない人はどんどん脱落して学校に来なくなったので、せいせいしたし。
日本人の人だったら、無料でドイツ語の授業受けられるのならうれしいと思う人多いですよね?
これだけでも十分手厚い補償だと思うので、ぜひとも利用していただきたいです。
月一回、収入の自己申告をする
失業者は失業保険をもらっていても、月165ユーロまで稼いでもよいことになっています。
そのため、月の終わりに収入の有無を用紙に記入してドイツ労働局に送ります。
収入ゼロだった場合は0と書いて送れば良いそうです。
月一ではありますが、これも失業保険を受給するためにはやらなければなりません。
失業していてもやることは意外とたくさんある
ドイツで働くのも大変ですが、仕事辞めてもやっぱり暇にはなりませんね(笑)
わたしは仕事自体は英語で行っていたのですが、退職したとたんドイツ語でコミュニケーションを取らざるを得なくなりました。当たり前ですが、失業手続、健康保険、語学学校ぜーんぶドイツ語です。
ドイツ労働局とのやりとりはすべてドイツ語になるので、ドイツ語ができないと少し難しいかもしれませんが、その時はドイツ語が話せる人と一緒に面談に行ったほうがいいかもしれません。
日本と同じように、ドイツも失業者に対する補償はしっかりしていると感じました。
語学学校代も出してもらえるので、語学を学びたい人は日本よりおすすめかもしれません(笑)
初めまして。失業保険についての記事、興味深く読ませていただきました。私は現在ドイツで就業している者ですが、転職を考えており、失業中に語学レベルを上げたいと考えていたのでとても参考になりました。一つ質問がありまして、失業中に語学訓練中も労働局から勧められた求人に応募しなくてはならないとの事ですが、語学レベルが低くてもそれは必ずしなければいけないのでしょうか?そして、どんな職種であれ応募しなくてはいけないという事でしょうか?
ご存知の範囲でご教示いただけるとありがたいです、よろしくお願いいたします。
marsさん
コメントありがとうございます。
この件はわたしも何回も労働局に聞いたんですが、失保保険からお金をもらいたい場合は、「求人応募は義務」だそうです。わたしもドイツ語試験に受かってから求人応募したいと思ったのですが、それはダメだそうで。
ドイツ語ができない場合は、英語可の案件を紹介されます。ちなみに全然関係ない職種もたまに紹介されます。
とりあえず応募することが義務と言われているので、履歴書だけは定期的に送り続けた方が良いと思います。
求職登録する際に履歴書はできているはずなので、それを適当な会社に送る、それだけです笑
さすがに語学学校に通っているときは面接は受けませんでした。そんな時間なかったです。
失業中でもなんだかんだで遊ぶ暇もありませんでした笑
sesam様
お返事ありがとうございます!おかげで踏ん切りがつきました笑
私は、英語可の案件も紹介してもらえるなら逆にいいかも、とポジティブに捉えてしまいました笑。語学学校に通っている間は面接を受けずに済ませられるなら、遊ぶ時間が無くてもそちらを選んだ方が先に繋がりますね。
自分語りですみませんが、現在の仕事をしながら学校に通うのは時間的・体力的に難しく、このままなあなあで終わりたくないので何か策はないかと思っていたところsesam様のブログを発見した次第です。Ausbildungをしたくても先立つ語学力がないとできないですし、私は独学のみでは続けられないとわかったので…
Arbeitsamtからの斡旋も断ってはいけないと聞いていたので、やりたくない仕事でももし先方がOKしてしまったらやらないといけないのかと不安に思っていました。
とても有益な情報を共有していただき、ありがとうございました!私も暇なし・勉強づくしの失業生活に向けて踏み出すになれました😄
marsさん
お気持ちとてもよくわかります!
海外で働いていると、それだけでもういっぱいいっぱいですよね。
わたしも仕事後に語学学校行っていたことありましたが、脳のキャパオーバーで授業が全然頭に入って来なかったです。
仕事と語学学校の両立は、わたしには無理でした。。。
失業中に語学学校に通っていた時は、ほんとうに集中できました。
毎日10時間くらい勉強していたら自分でもすごく成長を感じられました。
とにかく労働局に言われた通り履歴書は送って、あとは流れに身を任せるのもありかもしれません笑
Sesam さん
> 脳のキャパオーバーで授業が全然頭に入って来なかった
めちゃくちゃわかります!笑
私は当時全くドイツ語がわからなかったので、授業で何を聞かれているのかもわからず、問題に使われている言葉を調べる事からだったので本当にしんどい日々でした。
仕事と語学学校…両立できる人は本当にすごいと思いますが、そこで「自分には無理だ」と踏ん切りをつけて、合う方向に転換しないとダメだなと思いました。
労働局にはちゃんと従って、予期せぬ事があっても何かしら相談してみたり色々策はありますしね。補償が色々あってありがたいやら申し訳ないやら、です。
Sesamさんのブログとコメントのやり取りで、勝手にポジティブになれました(笑) Sesamさんのように頑張っていらっしゃる方の声は、とても励みになります。
どう転んでも、動かない事には現状が変わらないのは確実なので、ビザ関係が諸々片付いたら行動に移します!その先は自分の努力次第ですね😄
>Sesamさんのように頑張っていらっしゃる方の声は、とても励みになります。
「声」と言うより「情報発信」ですね、失礼いたしました。良い面だけでなく、やらなければいけない面もきっちり書いてくださっているので。本当にありがたいです!