2019年4月22日より,個人の旅行者が海外の肉製品を日本に持ち込むと、今以上に厳しい罰則が科せられるようになりました。
今までは、空港で売っているソーセージなどは持ち込んでもよかったと記憶していましたが、ほとんどの場合、それも難しくなりそうです。
肉製品は加工品であれ全面的に日本に持ち込むことができなくなります。
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なぜ海外の肉製品を持ち込んではいけないの?
以前から肉製品の持ち込みが規制されているのは知っていましたが。なんでここまで厳しく管理されているのでしょうか。
だって加工済みのソーセージなんかは個人で持ち帰る量なんて大したことないですし、すぐに家族の口に入ってしまいます。
個人や身内で食べるだけなのに、何でいけないのか不思議に思っていました。
家畜の伝染病の侵入を防止するため
海外からの肉製品の持ち込みを規制する一番の目的は、家畜への伝染病の侵入を防止するためです。
世界では至る所で家畜への伝染病の発生が確認されています。
2018年には中国でアフリカ豚のコレラの発生が確認されています。
豚コレラはベトナム、モンゴル、カンボジアでも発生しているそうです。
参考URL:「家畜の伝染性疾病の侵入を防止するために:動物検疫所」
家畜の伝染病が日本に持ち込まれてしまい、万が一にも国内の家畜に伝染してしまえば、甚大な被害を受けることになります。
個人の自由でしょ、なんて言っていられないわけです。
私もテレビで伝染病による家畜の殺処分のニュースを見たことがありますが、真っ白に消毒された畜産農家に白い防護服を着た人たちが行きかう映像は大変恐ろしく、刹処分された家畜たちに大変申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
海外に渡航し肉製品を持ち込むということは、私たちが直接病原菌を持ち込んでしまう可能性があるということなんですね。
自分で消費するからいいやという安易な気持ちで、毎年大勢の人が海外から日本に肉製品を持ち込んで、空港で発見・処分されています。
持ち込んではいけない肉製品ってどんなものが対象になるの?
持ち込みが規制されている肉製品は以下のものです。
例えば、加工品の例ではジャーキー,ハム,ソーセージ,ベーコン,肉まんなどがあり、そのほか、瓶詰め,缶詰め,真空パック等の肉製品もダメ。
また、空港免税店で販売されている肉製品も対象となるそうです。
いま思ったんですが、ペット用のちょっといい缶詰とかもだめですよね・・・
お土産にいいなと思ってたんですけどね・・・
任意放棄の有無にかかわらず,手荷物の中に,肉製品が見つかった場合も罰則対象になるそうです。
例えば、飛行機内で食べていたビーフジャーキーが余って手荷物検査で見つかった場合、「あ、ごめんなさい。今捨てますから」は許されないということですね、たぶん。
輸入申告のない肉製品などの畜産物が確認された場合,3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
肉製品を持ち込むことはもうできないの?
罰則の対象となるのは輸入申告のない肉製品の持ち込みが確認された場合になります。
つまり、検査証明書があり、輸入が許可されている製品であれば、持ち込むことはできます。
ですが、お土産や個人消費用に販売されている肉製品は,輸出国の検査証明書の取得が難しいため,実際は海外の肉製品はほとんど日本へ持ち込むことができません。
私たちはほとんどの国へ自由に渡航することができます。
だからと言って好き勝手に海外の肉製品を持ち込んでしまっては、私たちが直接病原菌を持ち込んでしまう可能性があることを忘れてはいけないのだと気づかされました。
残念ですが、海外のお肉は海外でぞんぶんに味わって、日本には持ち込まないのがよさそうですね。