外国人の上司を持つということは、時として日本人の上司を持つより大変です。
私もドイツに来て、初めてアメリカ人の上司の下で働くことになりましたが、まぁこれが、なかなか自分のやりたいことを理解してもらえず(泣)
ということで、めんどくさいですが、私はいつも上司の部屋に行く前に、下準備をしてから向かいます。
話す前には入念な下準備
外国人の上司に仕事の説明をする場合、こちらとしては相当の準備をして臨む必要があります。
ある程度頭の中で整理をしておかないと、おかしな英語ロジックになってしまい、本質が伝わらないということが起こります。
ということで、私は上司に何か案件を通したい時には、簡単な要件でも、まず紙に以下のことを書き出してみます。
1.こういうことをしたい。
2.事前に自分で調べた結果、こういう方法はどうかと提案。
3.あなたにもこの部分に関して力を貸してほしい。
私はほとんどの場合、上司に対しては1と2だけを行います。
どうしても上司の力を借りないと解決できないときだけ、3を行いますが、書類のテンプレートをすでに作成して行くなど、上司にしてほしいこと(例えば、書類は用意してサインしてもらうだけ)をはっきりさせてから報告に行きます。
外国人上司と話すときに注意すること
外国人は個人の部署の利益より個人の利益を優先する
外国人上司の場合、自分のメリットになるかを第一に考える人が少なくありません。
この提案は自分に何をもたらすか、そもそもこの部下は自分にとって価値があるのか。
見せかけとは裏腹に、頭の中では常にソロバンを弾いているのでは、と思うことがあります。
外国人上司は、とてもフレンドリーに接してくるので、ついついなんでも話してしまいそうになりますが、それはワナです。
部下を油断させ、査定するための判断材料を集めるパフォーマンスであることも認識しておくべきだと思います。
外国人上司は部下のパフォーマンスを厳しくチェックしている
親身に話を聞いてくれるからと言って、なんでもかんでも助けを求めるのも要注意です。
海外の会社では、上司の個人としての裁量権が非常に強いのが特徴です。
そのため、上司に能力や業績を評価してもらえなければ、比較的簡単に解雇されてしまいます。
一人で物事を解決する能力に欠けるという評価をされてしまうこともありますので、フレンドリーに接するのはいいですが、上司に何か助けを求める時は、本当にどうしようもないときだけにした方がいいと思います。
日本人はおとなしいので、いいように扱われやすい
ちなみに、コイツは俺にとって有益だと思われると、自分の仕事をどんどん押し付けてきます。
特に日本人は、外国人上司に「これやっといて」と言われれば、自分の仕事でなかったとしても、残業してでも終わらせようとする人が多いのではないでしょうか。
外国人は日本人が勤勉であることを知っています。
そのため、仕事を押し付ければノーと言えないことを知ってる人がけっこう多いのです。
タチわるいですよね。
でも本当です。
とくに日本出張とかよく言ってる外国人上司は日本人の特性をよく理解しているので要注意です。
もちろん私もできるだけ上司に頼まれたことはやりますが、あまりにも自分に関係ない仕事の場合には、「今回はやりますけど、これ本来私の仕事ではないですよね…?」とすこし反抗するようにしてます(笑)
ドイツの会社では役割分担がはっきりされています。自分の仕事が終われば、定時に帰るのが当たり前です。
仲がよい同僚の仕事を手伝うことはありますが、それはお互いに信頼関係ができているからです。
ボランティアで上司の秘書業務をしなければならない理由がありません。
私は上司との信頼関係は、業務上で支障がない程度あればよいと思っているので、良くも悪くもあまり目をつけられない方がいいと思っています。