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語学ができるだけでは仕事がみつからない現実
ドイツでは、タンデムパートナーを探している人をよくみかけます。
タンデムパートナーとは、自分の国の言葉を相手に教える代わりに、相手の言語や文化を教わることができる、語学学習パートナーのことで、ドイツでは若者の間でとても人気があります。
私も仕事が終わった後にカフェで待ち合わせをして、一緒にドイツ語を勉強しています。
本日はわたしのタンデムパートナーのひとりであるロシア人女子、23歳のユリアーネちゃんの話です。
Au Pair の制度を利用してドイツでドイツ語を学ぶ外国人
ロシア人の彼女は、数ヶ月前に Au Pair の制度を使ってドイツにやってきました。
Au Pairとは、住み込みで、ホストファミリーのお子さんのお世話をしたり、家事をしながら、現地のことばや文化を学んでいく制度のことです。
ホストファミリーの家で一緒に住みながら家事をし、空いた時間で語学学校へ行くことも認められています。
おこづかいもちょっとでるそうで、生活費を得ながら現地で生活を通して語学力を向上させていけます。
彼女はロシアの大学でGermanistik(ドイツ語学) を専攻していたらしく、ドイツに来た時点で、すでにドイツ語はペラペラでした。
それでも彼女は、「もっとドイツ語が上手くなりたい!」と、お仕事が終わってから週4回 Volkshochschule でドイツ語を学んでいるそうです。
(現在C1レベルの彼女、将来はドイツで働きたいらしい。)
Au Pair でお世話になってるホストファミリーともドイツ語で会話をしてるし、私はつい、
「そんなにドイツ語話せるんだし、すぐ仕事見つかるよー」
とテキトーな事を言ってしまいました。
すると彼女は真面目な顔をして、
「英語とドイツ語が話せるロシア人なんて、ドイツには腐るほどいる」と言いました。
ドイツでは、外国人でもドイツ語が話せて当たり前
彼女にしてみれば、言語学が専門だから、しゃべれて当たり前。
私から見れば、彼女のドイツ語はほぼネイティブレベルで実際に生活していくには」十分なドイツ語能力をゆうしてします。
でもドイツで仕事は見つからない。
そのくらい外国人であってもドイツ語が話せるというのはごくごくあたり前なことで、なにも特別なことではないのです。
つまり、外国語以外の何か強みを見つけないと、外国で働くことは難しいのだとあらためて感じました。
ドイツに来る理由はそれぞれ!やりたいことがあるなら、勇気をもって世界に出てみることの大切さ
では、ドイツで仕事を見つけるのは難しいとわかっていながら、彼女はなぜドイツに来たのでしょうか。
彼女は、ロシアでは、そこそこ大きな町に住んでいます。
田舎ではないにも関わらず、ロシアでは23歳にもなると結婚しているのがあたりまえとされていて、両親や兄弟からもなぜ結婚しないのか、としつこく言われるそうです。
日本ではどうでしょうか?
23歳というとまだまだやりたいこともいっぱいあって、結婚はもうちょっと後で……と思う人が多いのではないでしょうか。
彼女もそう思っていてドイツにやってきました。
彼女にとっては”まだ23歳”なのです。
夢だってあるし、もっと世界を見てみたい、もっと色々なことを体験したい、とドイツに来たのだそうです。
Au Pairの制度を利用してドイツに滞在できるのは大体1年くらいとのこと。
ドイツ語の勉強が終わったら職業訓練(Ausbildung)をしたいなーと、語る彼女。
仕事を探すには語学力以外に+α(プラスアルファ)のスキルが求められることが多いドイツ。
もちろん外国語を話せるということは、それだけですごいことだと思います。
しかし海外で働くということは、日本で働くより条件が厳しいということは覚悟しなければなりません。
英語もドイツ語も話すのが苦手という日本人は多いと思いますが、流暢に話せなくてもドイツで仕事をしている人はたくさんいます。
もちろんある程度の意思疎通ができる語学力が必要ですよ、まったく話せないのにドイツで仕事を探すのは無理でしょう。
でも、会社が何より重視するのは、語学力以外に+α(プラスアルファ)のスキルの+αの方です。
ドイツで仕事を見つけるために何よりも重要なこと
何か仕事をした経験があれば、それがどんな仕事であってもあなたは、その仕事の経験者となります。
語学力以外に何かを見つけることができればドイツでも働くことができますし、職業訓練(Ausbildung)から始めたっていいのです。
日本人・外国人に関わらず、ドイツに来たら自分のやりたいことを目指して、どんどん進んでいきましょう。
ドイツは他の国に比べて、外国人には寛容な国でると私は思います。
大学も格安の授業料で学べますし、外国人であっても条件を満たせば雇用してくれる会社が多いです。
少なくとも私がドイツ語で話している限り、外国人であるからという理由で不当な扱いを受けたことはあまりありません。(「あまり」というのはもちろんあるにはあります。でも皆さんがお思っているより少ないと思います。)
私もドイツ語はまだまだですし、仕事ももっと良い条件のモノを探したいと思って日々んばっています。
一緒に頑張りましょう!
Russe/Russin=ロシア人
Au Pair aufnehmen=Au Pairを(仕事として)得る
die Gastfamilie=ホストファミリー