先日Einbürgerungstestを受けてきたのですが、その結果が届きました。
結果は「合格」です。
33問中23問正解で平均よりはかなり低い正当率ですが、まぁ合格したので良しとしましょう。
今回は、Einbürgerungstestを日本人が受けるメリットのついて、そして試験対策についてご紹介します。
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なぜEinbürgerungstestを受ける必要があるの?
私はEinbürgerungstestを受けた理由は、Niederlassungserlaubnis という無期限滞在許可証を取得したいと思っているからです。
取得条件には5年以上の年金納付やB1試験の合格証など多々あるのですが、その中のひとつに「ドイツの政治や文化について十分な知識を持っていること」を証明するという項目があります。
この条件はEinbürgerungstestに合格することで満たすことが可能です。
このテストのことをドイツ人には話すと、「じゃぁ、キミはもうドイツ人なんだね」と誤解を招いてしまうのですが、いえ、そんなに大層な試験ではありません。
試験に受かったからといって、すぐに永住できるわけではないですし、国籍が取得できるわけでもありません。
Einbürgerungstestは日本語にすると「帰化試験」と訳されてしまうので驚かれる方もいるかもしれませんが、ここではあくまでもドイツの政治や文化について十分な知識を持っていることを証明するための目安として使われる試験です。
実際に帰化をするためにはさまざまな要件あり、誰でも申請できるものではありません。
実際ドイツに移住した人は、インテグレーションやオリエンテーションコースを受けているので、ごく一般的な試験です。なのでここでは帰化申請については触れません。
さてインテグレーションコースやオリエンテーションコースを受けていればコースの最後に受けるEinbürgerungstestですが、私のように仕事で日中にドイツ語学校に通えない人もいますよね。
そんな方でもご安心ください。
申し込みをすれば、このテストだけ受けることもできますし、B1レベルのドイツ語の知識があればすぐに合格できると思います。
試験の申し込みから受験の流れ
1. 申し込み
試験の申し込みはVolkshochschuleで申し込むことが可能です。
他にもいくつか試験が受けられる語学学校があります。
私もうちの近所にあった指定の語学学校に行ってみたのですが、受付の人もおらず、移民の人のたまり場みたいになっていてどうしたら良いかわからず結局申し込めませんでした。
後日Volkshochschuleに行ったら簡単に申し込むことができたので、Volkshochschuleに行くのが一番確実だと思います。
受付で必要事項を入力してもらい受付表を作成してもらいます。
- 氏名
- 出生地
- 住所
- 電話番号
を口頭で伝え、受付表にサインをします。
サインをしたら、1部を控え用にもらいます。
その場で受験料の25ユーロを支払い、申し込みは完了です。
2. 試験当日
試験場所は申し込みの時にもらった控えに記載されていますが、今回は申し込んだ場所と同じところでした。
大きな町ではvolkshochschuleの教室がいくつかある場合もあるので、あらかじめ場所を確認しておく必要があります。
3. 当日の持ち物
当日の持ち物は、控えとパスポート、ペンを持っていきました。
パスポートは試験開始前に申し込みした本人と一致しているかを試験官が確認するときに提示するので、絶対に持って行ってください。
ちなみにシャープペンと消しゴムも持って行ったんですが、使用不可のようです。
試験官が全員の身分確認を行った後、簡単に試験の受け方を説明します。
その後ひとりひとりに問題用紙を配ってくれました
ちなみにここまでで試験開始時間はとっくに過ぎているんですが、試験官はとくに気にしていなかったです。
遅れたらそこから試験を開始するので、日本のように開始時間間に合わせるように急ぐということはなかったです。
なんともゆるーい感じの雰囲気でした。
試験時間は1時間ですが、早く終わった人は問題用紙を試験官に渡したら帰っていいということになっています。
早い人は開始10分で回答を終え、退出していました。
私は時間をかけてじっくり解いたつもりでしたが、それでも30分くらいで終わりました。
問題を全て解き終わったら最後のページに署名をして試験官に手渡し退出します。
4. 結果発表
試験の結果は郵送で自宅に送られてきました。
数週間かかると言われていましたが、10日くらいで届いたので、早くてびっくりです。
試験の合格証には点数も記載されてしまいますので、ちょっと恥ずかしいですね。
試験対策で使えるオンライン模擬テスト
試験は33問出題され、そのうち17問正解すれば合格です。
試験問題はすべてweb上で公開されていて、300問のうちから33問が出題されます。
問題はすべて1から4個の選択肢から正解を選んでチェックするだけ、簡単です。
Einbürgerungstest Online➡
ほとんどの受験生が合格できるテストです。
正当率もめちゃくちゃ高く、私の成績はむしろかなり下位ですね……
住んでいる州によって違う問題が出るので、自分の住んでいる州の問題を解くようにしてください。
私も試験の前に何度かオンラインテストを受けてみましたが、分からない単語が多くて、最初のうちはかなり時間がかかってしまいました。
政治的なものや歴史に関する用語などは、普段目にすることがないので、わからない単語ばかりで非常に難しく感じます。
ですが、何度かテストを受けていると、同じ単語がひんぱんに出てくるので、だんだんと意味が推測できるようになってきました。
私のおすすめは、わからない問題に出くわしたら、問題文をコピペして、Google翻訳アプリで翻訳をかけながら大体の意味を取っていくという方法です。
Google翻訳のアプリをインストールしておけば、コピペと同時にアプリが起動するので、画面に出たアイコンをクリックすると、画面をいちいち入れ換えなくても翻訳できるので便利です。
①翻訳したい部分をコピー。
②Google翻訳アプリのアイコンをクリック。
③翻訳してざっと意味を取り問題を解く!
私が受けた時の問題の傾向としては、やはり終戦に関する問題と ドイツの選挙や議会についての問題が多く出題されました。
特に終戦に関係して重要な年号や起こった事件などは覚えておいた方がよさそうです。
例えば、ナチス政権は1933年から1945年まで続きましたが、
- 「終戦した年は何年か(正解は1945年)」
- 「ヒットラーが政権のトップに立ったのは何年か(正解は1933年)」
- 「1945年には何があったか(正解は終戦)」
というように、聞き方を変えて同じテーマに関する問題が出題されています。
ですので、大きな事件や歴史的に重要な年号は覚えておいた方がいいと思います。
ドイツに長く住みたいと思っている人はぜひ取得しておきたい
ドイツに住んでいて、テレビや新聞などに目を通していれば、試験対策をする必要がないくらい簡単な試験です。
ですが、満点を目指すのであればオンライン模擬テストを毎日コツコツ解いておかないと厳しいでしょう。
私は来年に無期限滞在ビザの申請を申請するために、今から書類を集めているのですが、受けられる試験は早めに受けておくことをおすすめします。
できるだけ良いスコアの結果を提出したい方は、何度でも受け直すことができますので、もう一回挑戦してみるのもいいかも。
(試験料も25ユーロとと安いですし)
ドイツに長く住みたい人、ドイツの文化や歴史について勉強したい人はぜひ受けてみてください。