ドイツで失業生活シリーズ、最後は失業生活のやめる時に必要な手続きについてです。
職探し、失業保険の受給、語学学校に通うなど、手厚いサポートを受けてきた失業生活、今度はそれらをやめる手続きをする必要があります。
大した手続きはないのですが、そのまま放置してしまうと面倒くさいことになるので、注意が必要です。
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もう就職活動はしてないのに……
日本に完全帰国してしばらくしてからのこと、Agentur für Arbeit(ドイツの職業支援センターみたいなトコ)の担当者からメールが来ました。
この前、君が面接受けた会社、更にいい条件で君を雇いたいって言っているけどどうする?
確かに年末にAgentur für Arbeitに紹介された会社に履歴書を送り、面接を受けました。
とても良い会社で、ぜひ採用したいとおっしゃってくれたのですが、わたしのどうしても日本に帰りたい気持ちが強く、後日お断りのメールを入れていました。
もちろんAgentur für Arbeitのポータル上でもその求人案件をクローズさせましたし、ダメ押しで郵送でもお仕事の打診を辞退しますと送ったのです。
なので、正直なんで2カ月以上前にお断りした案件がいまだに継続しているのか、意味が分かりませんでした。
しかもすでに日本に帰ってきてるし!!
仕方がないので、担当者には「先方の方にはすでにメールでお断りしていますし、ドイツでの職探しは断念して故郷に帰ることはAgentur für Arbeitのポータルでお知らせ済みなんですが…」と返しておきました。
すると、「残念。じゃぁ、このポジションでの職探しはキャンセルするね」とお返事がきて、ようやく求人が来なくなりました。
失業生活を終える時に気をつけること
以前書いた記事でも紹介していますが、失業登録と失業保険の手続きは別々に行われます。
つまり終わる時も別々に手続きをしなければいかないので注意が必要です。
わたしはAgentur für Arbeitのポータル上で、紹介された求人のステータスを更新し、就職活動をしないことを伝えたつもりだったのですが、私がしたことはあくまで1件の求人案件をクローズしただけだったようです。
つまり個別の求人案件のクローズだけではなく、大元の求職者登録を解除しないと、いつまでも新しい求人情報がやってきます
それではドイツで失業生活をやめる際の手続きを一つずつ見ていきましょう。
求職者登録を解除する
Agentur für Arbeitからの求人オファーは、自分で解除しない限り失業保険の受給が終わった後も継続されます。⇐ここ注意です
失業保険の受給期間は12か月なので、それが終わればAgentur für Arbeitからのお仕事紹介も終わるのかなぁと思っていましたが、終わりません。
ドイツでの就職が決まった場合、就職をやめる場合、フリーランスになった場合などなど、今までの状況に少しでも変化が生じた場合は必ずAgentur für Arbeitに報告をしてください。
報告はメールか電話、ポータルでも可能です。
念のため担当者にも個別でメールを送っておいた方がいいかもしれませんね。
失業保険の受給をやめる
失業保険の受給を辞める時もAgentur für Arbeitへの報告が必要です。
ただ、12か月満了したら連絡しなくても自動で止まります。
Arbeitslosengeld Iの需給が終わっても仕事が見つからず、生活できない場合は、Arbeitslosengeld IIへの切り替えが可能ですが、別途申請が必要です。
こちらは日本でいう生活保護に近いので資産状況なども審査されますが、案内を見た感じでは日本人でも大丈夫そうでした。
というか、ほとんどの難民や移民の人ははArbeitslosengeld II受けてますし、申請は可能だと思います。
語学学校の修了証を送る
語学学校での全授業を受講した証明として、修了証を送りました。
授業の最後にドイツ語試験を受けるはずだったのですが、コロナのため1ヵ月2ヶ月と延期され結局受けれず。
語学学校に授業の修了証を発行してもらい、その書類をAgentur für Arbeitに送りました。
失業保険は確定申告が必要です
失業保険でお金をもらっていた人は、確定申告が義務になります。
こちらも今は全てオンライン上で申告が可能です。
失業保険の受給が終わるとAgentur für Arbeitから受給総額が書かれた書類が送られてくるので、失業保険を受けていた翌年にその金額を記入して確定申告します。
この手続きは受給していた時期によってはすぐにできないので、書類は大切に保管しておきましょう。
公的サービスを受けている間は定期的に報告を忘れずに
まぁ、当たり前のことではありますが、失業中にしてもらえる様々なサポート、Arbeitslosengeldや語学学校のお金などすべて税金でまかわれているわけです。
外国人でもわけ隔てなく、十分な補償が受けられることは大変ありがたいことですが、義務として月一の収入レポートや就活状況のレポートなどはきちんと出し続けなければいけません。
Agentur für Arbeitからの仕事の紹介や面接も、よほどのことがない限り断ることはできません。
でも、それされ守ればお金をことを気にせずに生活ができることはホント―にただただドイツに感謝です。
わたしは日本へ帰国することにしましたが、決してドイツで働くのが嫌になったわけではありません。
最近ではスーパーやパン屋さんでアジア人が働いている姿も見るようになりました。
これってすごいことだと思うんですよ!
スーパーや特にパン屋さんなんてドイツ人の生活の基盤になる場所じゃないですが!そこに人種の差別なくアジア人が働けるってひと昔前までは考えられなかった。
アジア人や移民に対する風当たりは正直強くなっていると思います。過激な政策をを掲げる政党の力も強くなってきており、正直不安になることもありました。
でも、社会として移民を受け入れようと努力を続ける人が多いドイツ、わたしは働きやすいと思っています。
少なくとも私の場合は、ドイツ語で話している限り役所関係でひどい扱いをされることはありませんでした。(空港ではあったけど、〇フトハンザ)
仕事は運とかコネも必要だけど、自分の求める方向に進み続ければ、自然とチャンスが巡ってくると思います。