ドイツ生活

ドイツ移住者が考える海外で働くメリット・デメリット

ドイツに来て4年になりますが、最近になって海外で働くことのメリット・デメリットがようやくとわかってた気がします。

私はこれといった特別なスキルや資格は持っていませんが、意外とどうにかなるもんだということを経験として学ぶことができました。

お仕事は大変なこともありますが、何とか食べていけるだけのお給料をもらうことができてます。

今回は、私が感じる海外で働くことのメリット・デメリットについてご紹介します。

Contents

特別なスキルや資格がなくても海外で働くことはできる

まずはじめにお伝えしておきたいのが、海外就職はもはやそれほど困難なことではなくなってきているということです。

ここ数年の間に海外就職にする方も増え、ネット上で様々な体験談がシェアされるようになりました。

私も海外で働きたいと思っていた時によく読ませていただいていましたが、いろいろな体験談を読むうちに、ひとつ気づいたことがあります。

それは、ごくごく普通の人でも海外就職ができる時代になってきているということです。

一昔前であれば、海外就職と言えば、能力や経験を評価されてヘッドハンティングされてくる人や、日本の企業に属しながら「駐在」という形でドイツに派遣されてくるイメージでした。

このような人たちの体験談は、読んでいてすごいと思いながらも、全く参考になりませんでした。

もらってるお給料も住環境も違い過ぎます。

私もとりわけ特別なスキルや資格があるわけではありませんでしたが、偶然ネットで見つけた求人広告に応募をして採用されました。

日本にいながら、海外の求人に応募できるなんて以前では考えられないくらいすごいことですよね。

海外で働くチャンスをつかむ敷居は、確実に低くなってきています。

それこそきっかけさえがあれば、誰でも海外で働ける時代です。

海外で働くことのメリット1➡通勤時間が短い

海外で働くようになって、通勤時間が激減しました。

東京に住んでいたころは、通勤の便を考えて選んだ就職先にもかかわらず、1時間30分かけて電車で勤務先に通っていました。

ドイツに来てからは、家から勤務先まではバスで10分です。

ドイツの交通機関は正確ではないので、遅延することもありますが、遅刻してしまった場合は、その分すこし長く働くなどして調整しています。

私は日本にいた頃は、通勤時の満員電車が本当につらくて、そのせいで会社に行くのがユウウツでした。

通勤時間が1時間30分➡10分に激減したことで、満員電車のストレスもなくなりました。

海外で働くことのメリット2➡有給がしっかりとれる

有給は雇用契約にもよりますが、フルタイムの場合だいたい30日ほどもらえます。

部署内で調整ができれば、2週間以上の有給も取ることができます。

東京で働いていた時は、夏季休暇3日と年末年始に5日取れるだけでした。

今は2週間以上有給を取ることができるので日本滞在も楽しめます。

海外で働くことのメリット3➡残業が少ないので、自分の時間がとれる

私は日本にいた時も残業時間が少ない会社を選んでいたので、それほど長く会社に拘束されていたわけではありませんが、それでも同僚が残って仕事をしていると、「帰りにくいな……」と気まずい気持ちになることがありました。

ドイツに来てからは、就業時間になると同僚がものすごい速さで机を片付け帰っていくので、気まずさはありません。

管理職になるとドイツでも残業しなければならないかもしれませんが、私は平の社員ですので、さっさと帰ります!

残業って本当に無駄な時間だと思います。

1日の就業時間は8時間です。

日本にいると2時間残業して10時間働くこともあると思いますが、そんなに働かないといけないと終わらない仕事はおかしいですよね。

仕事は集中して短時間で終わらせて、自宅に帰って自分の好きなことをやる。

私は家ではブログを書いたり、イラストの制作、ドイツ語のオンライン授業なども受けているので、仕事以外で様々なことに挑戦できるようになりました。

海外で働くことのデメリット1➡収入が少ない

私は、技術職ではないのでお給料はとても少ないです。

ドイツで一般事務で採用された場合、税金を抜いて手元に10万ちょっと残ればいい方だと思います。

私の会社には技術者もたくさん働いていますが、一般事務より能力給となり、シビアな印象を受けます。

つまり、能力の高い人は稼げるけれど、能力低いと判断され場合バンバン解雇されます

(辞めるように仕向けられてるとも言える……)

特にドイツの会社で事務未経験者のお給料の額はとても低いので、覚悟した方がいいかもしれませんね。

海外で働くことのデメリット2➡日本の家族や友人に会えない

この辛さは、海外で2年3年と歳を重ねるごとにわかってくると思います。

最初の1,2年くらいは仕事や新しい生活に夢中で日本にいる家族や友人のことはそれほど気になりませんでした。

私は、30歳を越えてからドイツに移住しています。

親もだんだんと高齢になっていき、入院や手術の心配も出てきます。

そんな時に自分は海外で働いていて、親が大変なときにすぐに日本に帰れないというのは本当に情けないです。

2年前に親が大病を患い入院したときに、仕事のスケジュールを調整してなんとか帰国できたのが1か月後でした。

幸い退院の日に間に合いましたが、もう心配で仕方ありませんでした。

大切な人の大事にすぐに駆けつけられないというのは、私にとっては大きなデメリットです。

海外で働くことのデメリット3➡病気になるとつらい

海外生活で一番嫌なことといえば病院通いではないでしょうか。

できれば行きたくない……でも長く暮らしていれば病院に行くこともあります。

実はこの前入院したんですが、とても大変でした。

入院手続きは友達に付き添ってもらいましたが、入院中のやり取りは自分でやらなければなりません。

ただでさえ体のことで不安なのに、言葉の問題もあるとストレスが3倍になります。

海外就職のきっかけをつかむにはどうする?

海外就職のメリットもデメリットも人それぞれです。

ただ、本当に海外に行きたいと思うのであればとにかくその国に行ってみることもチャンスつかむためには必要だと思います。

私は、日本から就活を半年ほど続けて採用されましたが、働き始めてから思ったのは、ドイツに来てからでも仕事のチャンスはそこら辺に転がっているということです。

難しいのは、仕事のチャンスが巡ってくるまで諦めずにトライすることなんですよね。

でも良いご縁って諦めずにコツコツ探してると自然とやって来るものなんです。

がんばって数ヶ月、できれば半年ほど余裕をもって仕事を探すのが良いと個人的には思っています。

ドイツで仕事を探すためのビザは?

ドイツで仕事を探すためには、観光ビザではなくてある程度の長く海外に暮らすことができる滞在ビザを取得する必要があります。

中・長期的の滞在ビザでドイツに暮らしながら仕事を探して、見つかったら就労許可がついた滞在許可証に切り替えてもらうのが手っ取り早いです。

ドイツにやって来てから仕事を得た人は、主に以下のような方法で滞在ビザを取っています。

ワーキングホリデービザを使う

一番簡単です。

ワーホリ使えなかった私が全力でオススメします。

とにかく使えるうちにワーホリビザ取った方が良いと思います。

ワーホリは最長で1年間、現地で暮らしながら仕事もすることができるすばらしいビザです。

ワーホリビザ使って長期滞在できる国や地域は、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、フランス、イギリスなど現在20ヵ国です。(参照:外務省「ワーキング・ホリデー制度」より)

もうこんなすばらしいビザはないです。

就労ビザがどうたらこうたらと悩むのであれば、ワーホリビザを取って働きたい国へ行ってしまうのが一番確実です。

うちの会社で雇った日本人もワーホリからの切り替えが多いですし、現地で起業した方ももともとはワーホリで入国して…..という方がほんと多いです。

まずはワーホリしながら積極的に現地での人脈を広げていけば、お仕事のチャンスは必ずあります。

語学留学ビザから就労ビザへ切り替える

語学学校に通う期間だけ出してもらえる語学学習用ビザです。

語学留学ビザを出してもらうには、現地の語学学校への入学許可証はもちろん、現地での月720ユーロの滞在費×滞在月数分の収入証明をしなければなりません。

例えば、語学学校に6ヶ月通うとすれば、720ユーロx6ヶ月=4,320ユーロが入金された閉鎖口座を作らなければなりません。(詳しくはドイツ大使館のホームページを参照)

十分に滞在資金を確保していれば、とりやすいビザだと思います。

すでにワーホリビザを使ってしまった人や年齢制限でワーホリビザが取得できなかった方は、まずは語学留学を目的としら滞在許可をとるといいでしょう。

うまく就労ビザに切り替えることができれば、年々就労に関する条件が緩くなっていきます。

職業の制限がなくなったり、自由に転職できるようになると一層よい条件で就職先を見つけることができます。

フリーランスビザを取得する

ベルリンでのフリーランスビザの取得は、2017年以降だんだんと厳しくなっている印象があります。

それでも外国人がドイツで働くためには比較的とりやすいビザです。

フリーランスビザ取得で一番大変なのが、ドイツクライアントから仕事をもらっていることを証明することだと思います。

ドイツに知人はいないからと諦めないでください!

このドイツのクライアントとは、ドイツに住んでいれば日本人でもその他の国の人でも大丈夫です。

ドイツには日本人で起業している方もたくさんおられますし、積極的に営業をかければクリアできる問題です。

日本人のメリットを生かして海外で働こう

ドイツで働きたい人は多く、毎年大勢の人が世界中からやって来ます。

そんな世界中の国々と比べて、日本は比較的就労ビザを取りやすい国であることをご存じでしょうか。

理由は2つ。

ひとつめは国際社会における信頼です。

経済的には落ち込み、他の国々にどんどん追い抜かれている感がある日本ですが、国際社会における信頼はまだまだ高いと言えます。

例えば、私たち日本人は、条件を満たしていれば語学留学ビザはわりとすぐに出してもらえるますよね。

しかし他のアジア圏の人たちは、そうはいきません。

たとえ条件を満たしていても、なんだかんだと文句をつけられ、語学留学ビザさえなかなか出してもらえないのが現状です。

もうひとつは日本語という稀少言語を話せることが、就労ビザ取得に有利に働くということです。

例えば、アメリカ人がドイツで働きたいと思っても、ドイツ人は英語を話せる人が多いですから、採用されにくいんですよね。

アメリカ人が採用されるためには、言語以外でドイツ人にはできないことを示す必要があります。

つまり、何らかの分野でプロフェッショナルレベルでないと、ドイツでは就職できないんです。

ドイツでは雇用条件の大前提として、同じ能力を持った人材であれば、まずはドイツ人が採用されます。

例えば、ドイツ人のAさんと外国人のBさんがいて、能力的に同じであれば、ドイツ人のAさんを採用しなければなりません。

これが外国人が労働局に拒絶される一番大きな理由です。

例えば、アメリカ人がドイツで働きたいと思っても英語ができるということは何のメリットにもなりません。

つまり、何らかの分野でプロフェッショナルレベルでないと、アメリカ人はドイツでは就職できないんです。

一方私たち日本人の場合、稀少言語ではありますが、日本企業は世界中の様々な分野で活躍しています。

ドイツの会社であっても、ビジネスの世界においては、「日本語が話せる人がいると便利」なのです。

つまり、日本語が話せるというだけで、とても有利なんですよね。

まさに日本語が話せて日本の顧客と話せるということは、ドイツ人や他の外国人にはできないこと・能力だからです。

日本語が話せる人材が必要ということをドイツの労働局に認めさせれば、就労ビザは意外と簡単に出ます。(体験済み)

お仕事って本当に縁だと思うんです。

いろいろ大変なこともありますが、まずはドイツに来て、いろいろな情報を集めてすごくことが大切だと思います。

そういう実行力のある人には不思議とチャンスが巡ってくるものなんですよね。

本当に人生って不思議です。

もっとたくさんの人がドイツをに限らず世界中で活躍できるよう、私も陰ながら応援しています!

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